ご家族が脳梗塞になられた方へ|障害年金手続き・申請で確認すべきポイント
目次
- 1 障害厚生年金で確認すべき大切なポイント
- 2 まず確認したいこと
- 3 会社員の時に発症した脳梗塞では「障害厚生年金」が申請できます
- 4 現役会社員の方は、障害厚生年金額が大きくなる可能性があります
- 5 配偶者やお子様がいる場合、加算が付くことがあります
- 6 脳梗塞の障害認定日はいつになる?
- 7 「症状固定」が早ければ、早期申請を検討できることがあります
- 8 ご家族が早めに動くべき理由
- 9 脳梗塞で障害年金の対象になりやすい後遺症
- 10 会社員の方が注意すべき「復職できたから対象外」という誤解
- 11 申請で注意すべきポイント
- 12 ご家族が準備しておくとよい資料
- 13 埼玉・川越で脳梗塞の障害年金申請をお考えのご家族へ
- 14 無料相談で確認できること
- 15 まとめ
- 16 よくあるご質問
会社員の時に脳梗塞により後遺症を負った場合、障害厚生年金を受給できる可能性があります。初診日の考え方、障害認定日、症状固定などの注意点を、川越の障害年金専門社労士がご家族向けに解説します。
障害厚生年金で確認すべき大切なポイント
突然、ご主人や奥様が脳梗塞を発症し、後遺症として麻痺・言語障害・高次脳機能障害・歩行困難などの障害を負ってしまった場合、今後の生活費、教育費、復職の見通しに大きな不安を感じているご家族は少なくありません。
特に、現役会社員の方が脳梗塞を発症した場合、「障害厚生年金」の対象となる可能性があります。
厚生年金加入中に初診日がある病気やけがで、障害厚生年金1級・2級に該当する場合は障害基礎年金が上乗せされ、1級・2級に該当しない軽い程度の障害でも3級の障害厚生年金が支給されます。
また、会社員の方は長年厚生年金に加入しているケースが多く、報酬額も比較的高い傾向があります。そのため、障害厚生年金の金額が大きくなる可能性があり、家計を支える重要な役割となります。
まず確認したいこと
脳梗塞の後遺症で、次のような状態が残っている場合は、障害年金の対象となる可能性があります。
- 片麻痺により、歩行・階段昇降・着替え・入浴・トイレ動作に支障がある
- 手足に麻痺が残り、仕事への復帰が難しい
- 言葉が出にくい、会話が成立しにくい
- 記憶力・注意力・判断力が低下し、以前のように業務ができない
- 退院後もリハビリが続き、日常生活に家族の援助が必要
障害年金は「病名」だけで決まるものではありません。
脳梗塞という診断名だけでなく、後遺症によって日常生活や就労にどの程度の制限があるかが重要です。
会社員の時に発症した脳梗塞では「障害厚生年金」が申請できます
障害年金には、大きく分けて「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。
初診日に会社員として厚生年金に加入していた場合、障害厚生年金の対象となる可能性があります。障害厚生年金の受給要件として、厚生年金保険の被保険者である間に初診日があること、障害認定日に1級から3級のいずれかに該当することが挙げられます。
ここで特に重要なのが、初診日です。
脳梗塞の場合、救急搬送された病院、最初に診察を受けた病院、かかりつけ医から紹介された病院など、複数の医療機関が関係することがあります。障害年金では、原則として「脳梗塞の症状について初めて医師の診療を受けた日」が初診日になります。
初診日を正確に証明できるかどうかで、障害基礎年金になるのか、障害厚生年金になるのか、そもそも請求できるのかが変わることがあります。
現役会社員の方は、障害厚生年金額が大きくなる可能性があります
障害厚生年金の金額は、報酬比例の年金額をもとに計算されます。
つまり、会社員としての厚生年金加入期間や報酬額が関係します。
日本年金機構の令和8年4月分からの案内では、
〇障害厚生年金1級は報酬比例の年金額の1.25倍に配偶者の加給年金額を加えた額
〇障害厚生年金2級は報酬比例の年金額に配偶者の加給年金額を加えた額
〇障害厚生年金3級は報酬比例の年金額とされています。
例えば、50代の会社員の方の場合、20代から厚生年金に加入し、管理職や専門職として報酬月額が高くなっているケースもあります。
そのため、脳梗塞によって働けなくなった、または大きく就労制限が出た場合、障害厚生年金が家計を支える重要な収入になる可能性があります。
配偶者やお子様がいる場合、加算が付くことがあります
50代の方の場合、配偶者や中学生・大学進学前のお子様がいるケースもあります。
障害厚生年金1級・2級に該当すると、要件を満たす65歳未満の配偶者がいる場合は配偶者の加給年金額の加算、さらに子の加算が支給されることもあります。
そのため、同じ脳梗塞の後遺症でも、単身の方と、配偶者・お子様がいる方では、受け取れる年金額が変わる可能性があります。
「まだ子どもに教育費がかかる」
「住宅ローンが残っている」
「配偶者が介護のために仕事を減らしている」
このようなご家庭では、是非障害年金の申請を検討していただきたいと思います。
脳梗塞の障害認定日はいつになる?
障害年金では、いつの時点の障害状態で審査されるのかが重要です。
この基準日を「障害認定日」といいます。
原則として、障害認定日は初診日から1年6か月を経過した日です。
ただし、脳梗塞などの脳血管障害では、例外的に1年6か月より前に障害認定日として取り扱われる可能性があります。
厚生労働省の障害認定基準によると、脳血管障害により機能障害を残しているときは、初診日から6か月を経過した日以後に、医学的観点からそれ以上の機能回復がほとんど望めないと認められる場合、原則として初診日から1年6か月を経過する前でも障害認定日として取り扱うとされています。
つまり、脳梗塞であるから6か月で請求できる、という意味ではありません。
重要なのは、医師が医学的に「これ以上の機能回復がほとんど望めない」と判断できる状態かどうかです。
「症状固定」が早ければ、早期申請を検討できることがあります
脳梗塞後のリハビリは、急性期、回復期、維持期と段階が進みます。
回復期リハビリの途中では、まだ機能回復が見込まれることも多く、すぐに症状固定と判断されるとは限りません。
一方で、一定期間リハビリを行っても麻痺や高次脳機能障害が残り、これ以上の大きな回復が見込みにくいと医師が判断する場合には、1年6か月を待たずに申請を検討できることがあります。
ただし、ここは非常に慎重な判断が必要です。
診断書にどのように記載されるか、リハビリの目的が「機能回復」なのか「維持」なのか、日常生活動作にどの程度の制限があるのかによって、結果が変わる可能性があります。
ご家族が早めに動くべき理由
脳梗塞の障害年金申請では、ご本人だけで手続きを進めることが難しいケースが多くあります。
特に、次のような場合は、ご家族が主導して情報を整理することが重要です。
- 本人に記憶障害や注意障害がある
- 本人に麻痺があり、行動することに支障がある
- 書類を読んだり理解したりすることが難しい
- 病歴を時系列で説明できない
- 医師に生活上の困りごとをうまく伝えられない
- 仕事復帰の可否や収入減少について整理できていない
障害年金の審査では、診断書だけでなく、病歴・就労状況等申立書も重要です。
この書類では、発症から現在までの経過や日常生活への制限、就労状況、家族の援助状況を具体的に伝える必要があります。
ご本人が「大丈夫です」「少し不便です」と控えめに話してしまうと、実際の生活の大変さが書類に反映されないことがあります。
そのため、脳梗塞の障害年金申請では、配偶者やご家族から見た生活実態を整理することも大切です。
脳梗塞で障害年金の対象になりやすい後遺症
脳梗塞の後遺症は、人によって大きく異なります。
障害年金で問題になりやすいのは、主に次のような症状です。
片麻痺・歩行障害
片側の手足に麻痺が残り、歩行の際には杖や装具が必要になる。階段の昇り降りが困難で手摺が必要である。転倒リスクがあるといった状態です。
手指の麻痺・巧緻動作の障害
利き手に麻痺が残ると、箸を使う、字を書く、ボタンを留める、パソコン操作をする、仕事上の細かい作業をすることが難しくなります。
言語障害
言葉が出にくい、相手の話を理解しづらい、会話に時間がかかる、電話対応ができないなど、日常生活や仕事に大きな影響が出ることがあります。
高次脳機能障害
外見上は回復しているように見えても、記憶力、注意力、判断力、感情コントロール、段取りに障害が残ることがあります。
職場復帰後に「以前と同じ仕事ができない」「ミスが増えた」「指示を忘れる」といった問題が出ることもあります。
就労制限
復職できたとしても、短時間勤務、配置転換、軽作業への変更、残業不可、収入減少などがある場合は、障害年金の検討材料になります。
会社員の方が注意すべき「復職できたから対象外」という誤解
脳梗塞後に職場復帰した場合でも、障害年金の対象になる可能性があります。
職場復帰出来たとしても、脳梗塞の後遺症として片麻痺や歩行障害が残存し日常生活への制限がある場合は、就労しながら障害年金を受給出来る可能性があります。
申請で注意すべきポイント
脳梗塞の障害年金申請では、次のような点で注意が必要です。
初診日の証明が不十分
救急搬送、転院、リハビリ病院への移動などがあるため、初診日証明が複雑になりやすいです。
初診日を証明できるかどうかは、障害年金申請にとってとても重要です。
診断書に生活実態が反映されていない
実際には入浴・更衣・移動・食事・排泄・家事・外出に家族の援助が必要でも、医師に伝わっていないことがあります。
高次脳機能障害が見落とされる
麻痺などの身体障害に比べて、記憶障害や注意障害は外から見えにくい症状です。
ご家族が日常生活の困りごとを整理し、医師に具体的に伝えることが重要です。
症状固定の判断が難しい
脳血管障害では、初診日から6か月経過後に症状固定が認められる場合がありますが、必ず6か月で認められるわけではありません。
診断書の記載内容、リハビリの状況、医師の判断が重要になります。
病歴・就労状況等申立書が抽象的
「歩きにくい」「仕事が大変」だけでは、審査側に状況が伝わりにくいです。
どの動作が、どの程度、どのくらいの頻度で困難なのかを具体的に記載する必要があります。
ご家族が準備しておくとよい資料
相談前に、次の資料や情報を整理しておくと、申請の見通しを立てやすくなります。
- 脳梗塞を発症した日
- 最初に受診した医療機関名
- 救急搬送先、転院先、リハビリ病院の情報
- 現在の主治医・診療科
- 身体障害者手帳や介護保険認定の有無
- 退院後の生活状況
- 杖・装具・車いすの使用状況
- 家族の介助内容
- 現在の勤務状況・休職状況
- 傷病手当金の受給状況
- 配偶者・お子様の有無
すべて揃っていなくても相談は可能です。
むしろ、早い段階で専門家に相談することで、どの資料を集めるべきかが明確になります。
埼玉・川越で脳梗塞の障害年金申請をお考えのご家族へ
脳梗塞の障害年金申請は、初診日の確認、症状固定の判断、診断書の依頼、病歴・就労状況等申立書の作成など、専門的な判断が必要になる場面が多い手続きです。
特に50代の会社員の方は、障害厚生年金の対象となる可能性があり、さらに 配偶者やお子様がいる場合には、加算が関係することもあり、ご家庭全体の生活設計に影響します。
よこやま社会保険労務士法人では、障害年金専門の社会保険労務士が対応しております。
ご本人が手続きを進めることが難しい場合でも、ご家族からのご相談が可能です。
「対象になるのか分からない」という段階でも、まずは状況をお聞かせください。
無料相談で確認できること
無料相談では、主に次のような点を確認します。
- 初診日が厚生年金加入中かどうか
- 障害厚生年金の対象となる可能性
- 障害認定日がいつになるか
- 1年6か月を待つべきか、症状固定で早期申請を検討できるか
- 診断書はどの様式が必要か
- 高次脳機能障害や言語障害も含めて申請すべきか
- 配偶者加算・子の加算の可能性
- 認定日請求と事後重症請求のどちらを検討すべきか
- 申請までに集めるべき資料
脳梗塞の後遺症は、時間の経過とともに医療機関の記録が分散したり、初診日の証明が難しくなったりすることがあります。
早めに相談することで、申請の選択肢を広げられる可能性があります。
まとめ
会社員の方が脳梗塞になり、後遺症によって生活や就労への支障が残っている場合、障害厚生年金を受給できる可能性があります。
特に重要なのは、次のポイントです。
- 初診日に厚生年金に加入していたか
- 麻痺・言語障害・高次脳機能障害などの後遺症が残っているか
- 日常生活や仕事にどの程度の制限があるか
- 障害認定日がいつになるか
- 症状固定により早期申請を検討できるか
- 配偶者や子の加算が関係するか
- 診断書と申立書に実態を正確に反映できるか
ご家族が脳梗塞になられた直後は、医療・介護・仕事・家計のことで頭がいっぱいになると思います。
しかし、障害年金は今後の生活を支える大切な制度です。
埼玉・川越で脳梗塞による障害年金申請をお考えの方は、どうぞお早めにご相談ください。
よくあるご質問
Q1. 夫が50代で脳梗塞になりました。妻から相談してもよいですか?
はい、ご家族からの相談も可能です。脳梗塞後は、ご本人が書類の準備や病歴の説明をすることが難しいケースがあります。配偶者の方が発症日、受診歴、生活状況、仕事への影響を整理して相談されることがとても多いです。
Q2. 脳梗塞で会社に復帰していても障害年金はもらえますか?
復職している場合でも、障害の状態によって障害年金を受給しながら就労されている方もいらっしゃいます。
Q3. 脳梗塞の場合、初診日から1年6か月待たないと申請できませんか?
原則は初診日から1年6か月後が障害認定日です。ただし、脳血管障害による機能障害では、初診日から6か月経過後に、医学的にそれ以上の機能回復がほとんど望めないと認められる場合、1年6か月前でも障害認定日として扱われることがあります。
Q4. 障害厚生年金はいくらくらい受け取れますか?
障害厚生年金は、報酬比例の年金額をもとに計算されます。50代の会社員で厚生年金加入期間が長く、報酬額が高い方は、年金額が大きくなる可能性があります。1級・2級では要件を満たす配偶者の加給年金額が加算される場合もあります。
Q5. 高次脳機能障害も障害年金の対象になりますか?
対象となる可能性があります。記憶障害、注意障害、判断力低下、感情コントロールの困難などにより、日常生活や仕事に支障が出ている場合は、障害年金の申請で重要な症状になります。外見では分かりにくいため、ご家族が生活上の困りごとを具体的に整理することが大切です。
著者プロフィール

- 社会保険労務士
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『川越で障害年金の相談なら』を運営する よこやま社会保険労務士法人の横山久美子と申します。
障害年金を受け取ることは、ご自身やご家族の経済的な安定はもちろん、精神的な支えにもなるはずです。もし障害年金の請求等でお悩みでしたら、1人で抱えずに、まずは当事務所へお気軽にご相談ください。無料相談会も行っておりますので、ぜひお越しください。出張相談も承ります。
皆様の人生がより豊かなものとなるよう、決してあきらめずに全力でサポートさせていただきます。
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